医療分野では,学術研究の進歩のために個人の診療情報が非常に重要になる場合があります.個人情報保護の規定をこうした分野で厳格に適用してしまうと,反対にや社会全体の利益が損なわれる恐れがあります.

個人情報を研究に活用
このため,大学など学術の研究を目的にする機関が,学術研究への利用を目的とする場合,この法律による義務などの規定を適用しないこととされています.

しかしだからといって,何の配慮もせずに個人情報を利用することは避けなければなりません.研究機関や医療機関は,個人情報を利用する際にその適正な取扱いが確保されるように,厚生労働大臣が示した医療分野のガイドラインの内容について留意することが求められています.また,医学研究分野全体あるいは関連団体が定める指針等もこれにあたります.